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鳥取伝統芸能アーカイブス
運営主体/NPO法人プロデュース・ハレ
監修/鳥取県教育委員会
協力/鳥取県内各市町村教育委員会

芸能の地域:日南町
日南神楽
[ にちなんかぐら ]

備中神楽と出雲神楽の融合  
錦織豊重が興した神栄社

[ ジャンル:神楽 ]

芸能の由来・沿革

日南神楽 vspace=
日南神楽
日南町の神代神楽は享保12年(1727年)、島根県加茂町の貴船神社に伝承される神事舞が内田半四郎神戸上地区に伝えられたものといわれる。
また文化文政の頃、備中から「杵築」「八重垣」「王子神楽」が導入されたといわれ、その後、この地に寺子屋を開設した出雲松江藩士錦織豊重が「神能杵築」「神能八重垣」などを書き下ろし、神栄社を結成した。このような経緯から当地の神楽は備中系の神楽に出雲系の神楽の要素を融合している。
これまで2度、脚本・衣装が火災に遭う不運に見舞われるなどあり、第二次世界大戦中に消滅したが、昭和23年に再結成し神戸上神光社と称した。
その後、衰退したが、昭和50年10月に再々結成された。昭和52年には、歴代大夫が口授、口伝えしてきた神代神楽の「舞い方」「言い立て」を後世に残そうと、町内有志が古文書、口述書などを整理し、神代神楽の集大成「日南神楽」を編纂。
社名を日南神楽神光社として現在に至る。
 

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伝統芸能について

文化財指定

日南町無形民俗文化財 指定年:平成13年7月23日

公演場所・時期

11月中(関係各所の調整で日取り、年によって2月にまわす場合もある)。
11~15時(弁当支給、昼休憩あり)にふるさと日南邑内の緑の館にて。
公演時期: 11月

演目・時間

「大蛇退治(八重垣)」90分、「国譲り」90分

演目詳細

楽器は太鼓と手鉦。人役は面をつけており、大蛇は蛇腹の胴と頭を被っている。
舞台後ろには日南神楽の社中旗を背景にし、その前に胸くらいの高さの小幕を張る。
各配役が登場する際には、この小幕の後ろで舞いを行ってから登場することになっている。
【大蛇退治】
配役は須佐之男(すさのお)、稲田姫(いなだひめ)、足名椎(あしなづち)、手名椎(てなづち)、杵玉明神、松王明神、大蛇2~8頭(4頭が中心)。
あらすじは須佐之男が高天原から下りてきたところ、老夫婦の足名椎、手名椎に助けを求められた。8人の娘のうち、1人病死、6年のうち6人を大蛇にとられ、残る稲田姫もじきにとられてしまうと。須佐之男は神である自分が人を助けるにはそれなりに理由が必要になる。それでは稲田姫と嫁にくれ。
そうすれば、大蛇退治が義姉の仇を討つことになる。そして大蛇退治に向かった須佐之男は三種の神器である草薙の剣を出して大蛇を退治した。
【国譲り】
配役は経津主(ふつぬし)、建御雷(たけみかづち)、事代主(ことしろぬし)、大国主、武夷鳥の命(たけひなどりのみこと)、建御名方(たけみなかた)。楽器は太鼓と手鉦。
あらすじは経津主、建御雷の両神が大国主に国をよこせとやってきたが、大国主の子供である建御名方と事代主が治めているいるので国は渡せないと断った。そこで両神は戦いで奪おうとするが、そこに武夷鳥の命が仲裁に入る。
大国主と事代主は国を譲ってもいいと承諾したが、建御名方は最後まで反対し、両神と戦うことになったが、2人の前に敗れてしまう。
建御名方は自分を祀ってくれるなら国譲りを認めておとなしくしていてやろうと条件を出した。

演目の見所

「大蛇退治」では大きく長い大蛇の動きや戦いの際に首を切られるところ、また「国譲り」では両神と建御名方の戦いの際、刀・なぎなたを持ち替え戦う様子がみどころ

演者配置図

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ホームページ

芸能団体活動報告

お問合せ先

組織名:日南町 教育委員会教育課
住所:〒689-5292 鳥取県日野郡日南町霞800番地  
TEL:0859-82-1118

参考資料

日南町教育委員会(鳥取県)神代神楽保存会著:「日南神楽」日南町教育委員会(1977) 
「日南町誌」(1984)


交通アクセス

地図

アクセス(交通手段)

JR伯備線「生山」駅より臨時無料送迎バスあり、もしくはタクシーで20分、バス停は付近になし。

駐車場

ふるさと日南邑駐車場に駐車可能



保存団体について

団体名

日南神楽神光社



保存伝承の取り組みについて

会員外へ向けての取り組み

日南小学校5年生に対し、指導を行い、小学校の学芸会で披露されている。新規募集については町外まで広く宣伝したい気持ちはあるが、知り合いに声を掛けている程度である。



外部公演について

外部公演の是非

参加・体験

不可
練習場での衣装を見学したり、着てみたりなどの参加・体験は可