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鳥取伝統芸能アーカイブス
運営主体/NPO法人プロデュース・ハレ
監修/鳥取県教育委員会
協力/鳥取県内各市町村教育委員会
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芸能の地域:鳥取市
大和佐美命神社麒麟獅子舞(中砂見大湯棚)
[ おおわさみのみことじんじゃししまい(おおゆだな) ]

類なき雌雄の麒麟獅子  
力強い腹匍は大湯棚の雄

[ ジャンル:麒麟獅子舞 ]

芸能の由来・沿革

大和佐美命神社獅子舞(大湯棚) vspace=
大和佐美命神社獅子舞(大湯棚)
鳥取県東部の因幡地方に伝わる「麒麟獅子舞」。江戸時代のはじめに、慶安3年当時、初代藩主の池田光仲(みつなか)が曾祖父の徳川家康の分霊を祀(まつ)った因幡東照宮(現樗谿[おうちだに]神社)を創した際に、祭礼の芸能として創始したと言われ、その流派を習ったものと伝えられる。大湯棚においては部落の住人牛尾安次郎(明治28年没、享年91歳)が20歳頃から夫婦で鳥取藩渡瀬家に家中務めをしていた際、その余暇において当時の権現堂流を習い、これを当部落への型として伝えたという。また保護文化財指定を受ける獅子頭は老朽にともない、およそ360年前、当時の年寄中村氏が鳥取の仏師に依頼し、新たに作られたものだという。なお、牛尾安次郎は当時八頭郡西郷村中井神社にも師匠として伝授したと語られており、そこにもこの型が保存されているものだと思われる。
 

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伝統芸能について

文化財指定

鳥取県指定無形民俗文化財 指定年:昭和34年12月25日 国選択無形民俗文化財(記録作成等の措置を構ずべき無形の民俗文化財) 指定年:昭和46年11月11日

公演場所・時期

毎年10月10日以降の日曜日(正式には10月13日、平成25年も10月13日に開催)、9時から午前中に大和佐美命神社境内にて行い、午後に氏子廻り。5年に一度の大祭は1日がかりとなる(平成25年は大祭年)。
公演時期: 10月

演目・時間

大湯棚地区は30分。上砂見地区が40分でそれぞれ別の演目となる。

演目詳細

大和佐美命神社獅子舞は中砂見大湯棚地区の雄獅子と上砂見地区の雌獅子との二つで、鳥取東照宮(現、樗谿神社)から習ったという「正統権現流」と称している。獅子2名、猩々1名、太鼓1名、鉦1名、笛2名の構成。服装は獅子が上下赤の衣装で下着に白の浴衣を着て、白足袋に草鞋を履く。猩々も獅子と同じ衣装で、赤面、赤髪に棒と瓢箪を持つ。座方は上下青の着物で黒足袋に下駄を履く。 「練り込み」…神前と反対の方に向かって、斜めに猩々を先導として獅子頭をひねりつつ、左右の足を交互に奉げて進む、「小脚」…練り込みまたは返しが終わると、斜め前の関係上半歩小脚をとり、あらかじめ正面に位置する、「腹匍」…小脚をとって正面に位置すると、体を伸ばし頭を地に接するかのように腰を下げ左右交互に4回練る、「返し」…腹匍が終わると、神の方を睨みつつ左右の足を交互に挙げて片足で千鳥型に飛んでジリジリと後ろへ下がる、「カンヌキ」…適当な場所まで返し、腹匍を終えると頭を神前の斜め左前に向け、右足を上げ、左足で中腰となる、「背切り」…カンヌキの姿勢から奉げた足を下し、中腰にかがみ、口頭で孤手を画く動作を5回繰り返し前進する、「脛折り」…背切りで神前に進むと腹匍、それが終わると腹匍、カンヌキ、背切りの順で神前に進み、腹匍が終わると同時に片膝を折り、頭が直立するほどうつむく。以上のような舞振りを示して進行し、因幡地方の同類型の獅子舞のうちでも、その舞振りは比較的よく洗練されている。

演目の見所

腹匍の際、獅子頭を地に向け、そこから獅子頭を引き抜くような動きをするところ。

演者配置図

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ホームページ

芸能団体活動報告

お問合せ先

組織名:鳥取市 教育委員会文化財課
住所:〒680-8571 鳥取市幸町71番地(5階)
TEL:0857-30-8421

参考資料

野津龍著「因幡の獅子舞研究」 第一法規出版 (1993/11) 野津龍著:「鳥取県祭り歳時記」山陰放送 (1985/06)
鳥取県教育委員会製作「鳥取県文化財調査報告書」第4・19集掲載 鳥取県教育委員会DVD「鳥取県指定無形民俗文化財大和佐美命神社獅子舞」平成16年度製作 四宮守正著:「日本の民俗・鳥取」(1972/9)


交通アクセス

地図

アクセス(交通手段)

JR「鳥取」駅から日ノ丸バス神戸・横枕線「上砂見」バス停下車、徒歩5分ほど。車の場合、鳥取市内、鳥取南バイパスを智頭方面へ、服部交差点を県道42号線へ、途中32号線に入り10分。

駐車場

神社は山の中なので、公共の駐車場は設けられていない。 



保存団体について

団体名

大和佐美命神社大湯棚獅子保存会



保存伝承の取り組みについて

会員外へ向けての取り組み

無し



外部公演について

外部公演の是非