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鳥取伝統芸能アーカイブス
運営主体/NPO法人プロデュース・ハレ
監修/鳥取県教育委員会
協力/鳥取県内各市町村教育委員会

芸能の地域:鳥取市
青谷元唄貝がら節
[ あおやもとうたかいがらぶし ]

ヤレ漕げソレ漕げ  
相屋神社の貝がら囃子

[ ジャンル:唄・音楽 ]

芸能の由来・沿革

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青谷元唄貝がら節
貝がら節の指す貝は板屋貝であり、板屋貝の正式名称が出てくるのは、1823年の板屋貝漁業製造販売改革書からである。これ以前は地元で、煮たり焼いたりして食していたが、この頃、山田与五郎らが貝柱を乾燥して、長崎経由中国輸出が始まっている。漁獲量と売り上げが伸びる事に着眼した鳥取池田藩は、漁獲量に比例して加税した。貝がら漁は、昭和40年を最後に板屋貝の水揚げが無くなり、漁に合せて歌われていた貝がら節は歌われなくなったものの、地域によっては、盆踊り、お祭りなどで歌い継がれていた。貝がら漁は昭和4年では、すでに動力が取り入れられ、実際の作業においては、ほとんど歌われなくなり、平成17年保存会を立ち上げるまでは、歌われていなかった。現在の元唄貝がら節は、賀露の浜沢長三郎氏が昭和30年後期から歌い出だした歌に、青谷の人が昔、子供の頃の記憶で、一部修正して青谷貝がら節として保存会の歌としている。
 

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伝統芸能について

公演場所・時期

10月最終土日(H25/10/26~27)に行われる青谷ようこそまつりに定期出演。場所は青谷町農林漁業者トレーニングセンター、青谷中学校、青谷町体育館周辺。芸能発表会は日曜日12~14時にトレーニングセンター前広場にて行われる。その他、地区敬老会、文化まつり、市の芸能発表会等。
公演時期: 10月

演目・時間

「貝がら節」12分くらい

演目詳細

貝がら節の旋律について、各地に貝がら節が残っているが、地域によってそれぞれの状況に似合った様な旋律や、歌詞である。青谷が一手に加税を負わされていたのか、青谷の水揚げが常に県内1位であった。神代時代の延喜式に記載されている、青谷地区の相屋神社で50年に一度の遷宮祭囃子がそのまま貝がら囃子に引用されており、古事記、日本書紀に習って漢字に置き換えると『漁師村(ヤンサ「氏子」)豊栄哉(ホーエヤ)栄栄(エイエイ)弥栄(イヤサカ)サッサ、漁師村(ヤンサ)乃栄栄(エーエー)弥栄(イヤサカ)サッサ』(サッサは協調語である)となり内容は祝詞(のりと)である。従って青谷元唄の「心」は、喜び溢れる祝い唄であり力強い海の労働歌である。
ステージでは歌い手1名、合いの手1名、三味線1名、太鼓1名、囃子3~6名、踊り手3~6名で構成され、衣装は揃いの法被に鉢巻を豆絞りにし、黒タイツの上に白の半ズボンを履く。足は素足に草履を履く。踊りは手踊りであり、歌詞に合わせ、櫓漕ぎや波を表現した所作などがある。また、演者全員が交替しながらまわし歌う演目もある。歌詞については本来の漁業の様子を歌ったものを基本とするが、現在はこの地域の歴史や文化にちなんで創作された歌詞ももちいている。ちなみに昨年作詞したものは砂丘や伯耆富士など鳥取の自然を表現した内容、戦時中のビルマ・インパール作戦の犠牲者を偲ぶ内容、青谷の因州和紙が使われている浅草寺雷門を外国人観光客が拝んでいることから世界平和を願って、といった内容である。

演目の見所

現在は板屋貝漁は行われていないので、歌詞には地元の人でも知らなかったような地域の歴史や文化を取り入れており、そうしたものの継承や観光向けの町の紹介にもつながると思うので注目してもらいたい。

演者配置図

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ホームページ

芸能団体活動報告

お問合せ先

組織名:鳥取市 教育委員会文化財課
住所:〒680-8571 鳥取市幸町71番地(5階)
TEL:0857-30-8421

参考資料

無し


交通アクセス

地図

アクセス(交通手段)

JR山陰本線「青谷」駅から徒歩3分、日ノ丸バス勝部線・日置線で「青谷中学校前」バス停下車、徒歩1~2分。

駐車場

青谷中学校グラウンドが臨時駐車場となる



保存団体について

団体名

青谷元唄貝がら節保存会



保存伝承の取り組みについて

会員外へ向けての取り組み

小学校校長のOBの方から、伝統芸能の後継者づくりは小学校を通じて行うのが一番、と意見をいただき、小学校に打診してみたところ、平成24年から青谷小学校のクラブ活動に「元唄貝がら節」クラブが出来、月に1回学校へ出向き指導している、なお青谷小学校では貝がら節を編曲し、踊りやすくしたものを練習、学習発表会で踊っている。新規会員募集活動はチラシなどをつくる際に宣伝を入れている程度である。



外部公演について

外部公演の是非




備考

備考

[添付ファイル1](種別:pdf)