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鳥取伝統芸能アーカイブス
運営主体/NPO法人プロデュース・ハレ
監修/鳥取県教育委員会
協力/鳥取県内各市町村教育委員会

芸能の地域:南部町
法勝寺歌舞伎
[ ほっしょうじかぶき ]

常盤座からの歴史を刻み  
次世代の花形を育む歌舞伎

[ ジャンル:舞台芸 ]

芸能の由来・沿革

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法勝寺歌舞伎
法勝寺歌舞伎は、江戸時代末期、宿場町であった当地に居付いた旅役者が指導し始まり、明治後半から大正初期にかけて、常盤座という芝居小屋を持ち、常盤座が取り壊された後も和田作太郎・永江直次郎の共同出資により金納座が出来、高橋忠治に所有権が移ってからは浪曲・手品・芝居・映画・流行歌・芸者などの上演で隆盛し、その後かつての常盤座へ改名された。
戦争やテレビの普及などにより衰退した後、昭和30年合併して間もない当時の西伯町で文化の伝承の下に、「一式飾り」「長田神社神幸式」等とともに復興がなされ、当時の磯田俊二初代西伯町長を会長に「法勝寺歌舞伎保存会」が結成された。
その後青年団活動の有志による活動などがあったがやがて廃れ、現在は歌舞伎好きの有志により年1回の定期公演を行っている。
 

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伝統芸能について

文化財指定

南部町無形民俗文化財 指定年:平成15年4月1日

公演場所・時期

毎年4月第2日曜日の「さくらまつり」、子供歌舞伎のお練りのみで13時30分から1時間ほど。場所は法勝寺地区地域振興協議会の決定により毎年変更。
定期舞台公演は毎年10~11月の都合のつく日(平成27年は11月22日)「法勝寺歌舞伎定期公演」、西伯小学校体育館にて。
公演時期: 4月、10月、11月

演目・時間

こども歌舞伎は「白波五人男 稲瀬川勢揃いの場」のみ25分ほど。大人歌舞伎は1時間前後、「番町皿屋敷」「仮名手本忠臣蔵七段目 一力茶屋の場」「恋飛脚大和往来 新口村の場」「神霊矢口渡 頓兵衛住家の場」「傾城阿波の鳴門 どんどろ大師門前の場」など演目多数

演目詳細

こども歌舞伎は4歳から小学6年まで10~18名で構成され、基本的にはこどもの出演者全員が役者を演じる。「白波五人男 稲瀬川勢揃いの場」は義賊と噂の高かった白波五人男が浜松屋に押し入り大金を奪おうとした際、幼少期の複雑な人間関係を知ることとなり、浜松屋襲撃をあきらめ、捕り手から逃げることとなる。いよいよ捕まることを覚悟し、5人が見得を切り、真っ向から勝負を挑むという場面である。
大人歌舞伎は演目によって異なるが、演者5~10名、黒子、太鼓、ツケ、ツケ、鳴物、三味線、義太夫、小・大道具、音響、照明、化粧係など計50名ほどで構成される。舞台は二重舞台、高二重舞台、花道などが用いられる。演目数は多種にわたるが、基本的な本来の歌舞伎を演じるものであり、法勝寺歌舞伎としてのアレンジや創作は今後模索していくところである。

演目の見所

「番町皿屋敷」は幽霊のお菊のお話ではなく、殿様の恋愛物語となっていて、主役を演ずる2名はプロの優秀な指導を受けているため、素晴らしい演技が期待できる

演者配置図

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ホームページ

芸能団体活動報告

お問合せ先

組織名:南部町 教育委員会人権・社会教育課
住所:〒683-0201 鳥取県西伯郡南部町天萬558 
TEL:0859-64-3782

参考資料

月刊誌「演劇界」2013年2月号128ページ
西伯町誌(1975/3)
鳥取県教育委員会著「鳥取県の民俗芸能」(2005/03) 


交通アクセス

地図

アクセス(交通手段)

JR山陰本線ほか「米子」駅から日ノ丸バス・法勝寺線で「西伯小学校前」下車、徒歩2~3分。またはふれあいバス「西伯小学校前」「西伯郵便局前」下車。

駐車場

南部町総合福祉センターしあわせ、南部町役場、西伯小学校、南部町公民館、プラザ西伯などの公共施設に駐車可



保存団体について

団体名

法勝寺歌舞伎保存会



保存伝承の取り組みについて

会員外へ向けての取り組み

西伯小学校で臨時の歌舞伎教室開催歴あり。演技指導ではなく、道具を見てもらったり、知識的なレクチャーなど。新規募集は基本的には声掛けとなるが、PTAで保護者に勧誘をかけたり、公民館を通じて募集したこともあった。



外部公演について

外部公演の是非

参加・体験