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鳥取伝統芸能アーカイブス
運営主体/NPO法人プロデュース・ハレ
監修/鳥取県教育委員会
協力/鳥取県内各市町村教育委員会
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芸能の地域:鳥取市
円通寺の人形芝居
[ えんつうじのにんぎょうしばい ]

円通寺節にのせてデコが舞う  
県無形民俗文化財の人形芝居

[ ジャンル:舞台芸 ]

芸能の由来・沿革

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円通寺の人形芝居
江戸時代から大正時代、因幡地方では人形芝居が盛んで約30の人形座が組織されていたという。円通寺の人形芝居は江戸時代末期(約300年前)鳥取城の築城や城下町整備の際、城郭に使う石を山から切り出し運び出す労働に駆り出された石工らが歌った石切唄「念力節」、別名「円通寺節」に合わせて、当地に在住していた藤右衛門が目も口も動かぬ素朴な三吉デコを操ったことに始まるという。
石切の時に歌われた詞章は残っていないが、「奴の念力岩をも通す」という囃子言葉から「念力節」という名称が生まれたといわれている。
文楽と違い、唄や音楽、人形の動きを楽しむもの。藤右衛門はその後、円通寺の同好者と人形芝居「扇楽座」を興して、農閑期の1~2月にかけ全国をまわり、家庭の土間や庭先で演じることもあった。明治末期から衰退を辿り、昭和の戦前・戦後は後継者がいなくなり、過去の語り草ともいわれる時期もあった。
 

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伝統芸能について

文化財指定

鳥取県指定無形民俗文化財   指定年:昭和59年2月21日   国選択無形民俗文化財(記録作成等の措置を構ずべき無形の民俗文化財)     指定年:昭和60年12月20日

公演場所・時期

円通寺人形芝居伝承館 ※随時見学可能(要予約) 時折開放デー有り(平成25年は8月14日に実施)
公演時期: 不定期

演目・時間

(1)舞姫「三吉デコ」(2)鳥取舞台「平井権八」(3)正月行事「大黒舞」 各20分

演目詳細

背景の描かれた大きな幕の前で、1から5体の人形が踊りや物語を披露する。
一般的な演出方法の三番叟の形式をとらず、三吉デコ(目、口の動かない古風な人形)による念力節から始まる。
一体3人の男が人形を操る。人形芝居は一般的に浄瑠璃を語って操るものが多いが、円通寺では土地の民謡で操り、三味線の中でもっとも大きいの大タク三味線のほか締太鼓や胡弓を使うのが特徴的。
伴奏に合わせて大夫が語り、セリフに合わせて人形が軽やかに舞う。
いわゆる淡路系の「三人遣い」を使用しており、いずれの演目も身振りが大きく躍動感にあふれている。また長い演目では一時間以上のものもあったが現在は行っていない。

演目の見所

人形遣いが一体となったときに生まれる人形の動きと、ひとりで語り分ける大夫のセリフ回し

演者配置図

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ホームページ

芸能団体活動報告

お問合せ先

組織名:鳥取市教育委員会 文化財課
住所:〒680-8571 鳥取市幸町71番地(5階)
TEL:0857-30-8421

参考資料

エネルギア受賞時資料 パンフレット「円通寺人形芝居調査報告書」(1990) 松田重雄著:「因幡の人形芝居」因幡キリシタン研究会; 改訂版 (1984/04) 野津龍著:「鳥取県祭り歳時記」山陰放送 (1985/06) (株)郷土出版社著:「鳥取・岩美・八頭ふるさと大百科」(2008/7) 四宮守正著:「日本の民俗・鳥取」(1972/9)


交通アクセス

地図

アクセス(交通手段)

JR鳥取駅から日の丸バス佐治・智頭線で20分、円通寺橋下車、徒歩5分 車の場合鳥取市内より国道53号線 津ノ井バイパスから国道29号線→ 道なりに県道298号線→円通寺橋を過ぎ1kmで斜め左の下道へ降り直進約1km

駐車場

伝承館の駐車場に数台、その他近隣に円通寺集会所あり



保存団体について

団体名

円通寺人形芝居保存会



保存伝承の取り組みについて

会員外へ向けての取り組み

倉田小学校とタイアップで円通寺デコ(人形)クラブを昭和63年スタート、年7回人形遣い方や歴史を指導。子供たちが伝承してくれることを期待している。



外部公演について

外部公演の是非

要相談