CONTENTS
鳥取伝統芸能アーカイブス
運営主体/NPO法人プロデュース・ハレ
監修/鳥取県教育委員会
協力/鳥取県内各市町村教育委員会
トップページ > 公演・参加・体験 伝統芸能一覧 > 岩井御湯神社神楽獅子舞

芸能の地域:岩美町
岩井御湯神社神楽獅子舞
[ いわいみゆじんじゃかぐらししまい ]

獅子の周りで同時に舞う猩々
麒麟獅子の要素を持つ神楽獅子

[ ジャンル:神楽獅子舞 ]

芸能の由来・沿革

岩井御湯神社神楽獅子舞 vspace=
岩井御湯神社神楽獅子舞
御湯神社の起源は弘仁2年(812)と古いが、獅子舞の起源はおそらく江戸時代ではないかと思われる。
舞や蚊帳が赤いといった麒麟獅子舞の要素も持ちつつ、獅子頭は神楽獅子の顔をしている。獅子頭の歴史も古く、保管する箱と獅子の舌下に「嘉永六年(1853)」の文字がある。
麒麟獅子舞が因幡地方に広まって行った時に、御湯神社もその舞を行うようになったが、面は古いものを使いつづけたということではないか、と思われている。昭和59年にもう1頭新調しているが、頭には角ではなく擬宝珠を乗せており、顔は神楽獅子である。以前は舞い方が多少異なる川戸・折戸・湯端・新町の各御祷組(おとうぐみ)で担当し、4月の春まつりで披露していたが、現在は保存会で舞い方も統一され、各組で担当にあたる。
 

動画アップロード

動画アップロード

 動画を再生する 動画を再生する


伝統芸能について

公演場所・時期

御湯神社(正確には御湯神社境内稲荷神社)の祭礼。毎年4月25日に近い日曜日開催。8時より神社にて祭典、8時30分頃奉納舞を行い、9時前には氏子廻り(200戸)に出て、その年により17時30~20時くらいに終わり、神社に戻り、納めの奉納舞を行って終了となる。
公演時期: 4月

演目・時間

「本舞」17~18分、「門付け」1~10分。本舞は「地舞」「中舞」「本舞」で構成され、門付けはその3つの舞いを花代に応じて組み合わせる。

演目詳細

獅子2名、猩々1名、太鼓1名、鉦1名、笛1名、交代メンバー2名を1組とし、氏子廻りでは新旧2頭の獅子を用い、2組で分担してまわる。獅子の衣装は赤の上下(以前は上は白シャツであった)、赤の袴に脚絆をつけ、白足袋に草鞋履き。蚊帳は赤で背中に黒い線があり、前後に幣を付ける。神楽獅子の頭は金色だが、古い頭は赤黒い。猩々は赤の面に後ろ毛をつけ、上下赤の衣装に白足袋と草鞋を履く。赤い棒と瓢箪を持っている。囃子の衣装は太鼓が白丁の上下。鉦は白シャツに赤い袴で草鞋を履く。笛は紫の羽織袴を纏い、烏帽子をつける場合もある。
舞いは猩々が獅子の前に立ち、太鼓の音を合図に、持っている棒の手の位置に頭を横にし、腰を左右にひねりつつ、徐々に沈みながら立ち上がる所作で獅子の回りを1周しながら7回行う。所作の回数は長短で調整されるが奇数回でなければならない。その間、獅子は猩々が回る中心で舞う。獅子の舞方は「地舞」「中舞」「本舞」の流れで行う。
【地舞】「あいさつ」をして右足を上げ、左右に3回向いて下がり、立ち上がる。
【中舞】「地舞」に続き、反対向きに左右に5回下がる。
【本舞】「地舞」「中舞」に続き、7回下がった後、最後に「地舞」をし、前にいる猩々の真横まで進んで行き、終わり。

演目の見所

「本舞」の際、立ったまま片足を上げ、立ち足を軸に回り、頭をゆっくり下げるところ。また、ステージ披露などで余興として行う2頭舞いでは獅子が左右対称で鏡写しのように舞う。

演者配置図

 vspace=

ホームページ

芸能団体活動報告

お問合せ先

組織名:岩美町 教育委員会生涯学習係
住所:〒681-8501 鳥取県岩美郡岩美町浦富675-1
TEL:0857-73-1302


交通アクセス

地図

アクセス(交通手段)

JR山陰本線「岩美」駅下車、車で5分。バスの場合岩美町営バス岩井線(蕪島行き・長谷橋行き)「御湯神社入り口」バス停留所下車、徒歩3~4分。車の場合国道9号線(兵庫方面)岩美町内入ってすぐ。

駐車場

参道(階段)前に駐車場、旧岩井小学校グラウンドに駐車可



保存団体について

団体名

御湯神社神楽獅子舞保存会



保存伝承の取り組みについて

会員外へ向けての取り組み

外部イベントに積極的に参加し、鳥取県や岩美町のPRに取り組んでいる。毎年夏、東京武蔵野市を招いて武蔵野市と岩美町交流会を開催、獅子舞を披露。岩井地区3カ所の老人ホームの納涼祭に参加。また、岩井地区公民館に子供を集め、岩井地区伝統文化子ども教室にて指導。新規募集活動については岩井の温泉施設などで地区の人に声を掛けている。



外部公演について

外部公演の是非

参加・体験

参加にはお祓いが必要となる。見学は可。獅子頭など取扱に注意してほしい。