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鳥取伝統芸能アーカイブス
運営主体/NPO法人プロデュース・ハレ
監修/鳥取県教育委員会
協力/鳥取県内各市町村教育委員会

芸能の地域:大山町
国信神社神幸祭
[ くにのぶじんじゃしんこうさい ]

華やかな衣装の稚児と  
歌舞伎化粧の奴が行列の花形

[ ジャンル:祭礼行列 ]

芸能の由来・沿革

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国信神社神幸祭
国信神社は八幡宮であり、八幡祭祀に於ける独特な儀礼を持っている。神社に隣接して神宮寺があり、神仏習合の行事として残っており「放生会」という仏教の不殺生戒にある。捕らえた魚鳥を山野水に法修して放つ事の慈悲行であり、これに列して神道儀礼するものであり延久2年(1070年)8月15日宇佐八幡宮「放を生会」の式を修行し、持ち帰って伝えられている。
また、建久2年源頼朝の命により佐々木四郎高綱が源家の武運長久の祈願所として当社を再来、御供料として、神田40丁を御寄付新たに40石の社領を寄進、天正年間に末吉城主山中鹿之介と毛利方との兵火により社領全焼失。その後建立され、米子城主中村伯耆守神馬神領120石寄付せられ、9月の祭礼には家臣が大勢来られ盛大に競馬、流鏑馬の行事が行われ、旧藩主池田氏より社領16石4斗の御寄進を受け、汗入郡の総大社として毎年風雨・旱害・疫病の祈願所として郡内の神官が集まり盛大に祈願大祭が執行されていた。以上のように八幡信仰としての放生会の開催、近年になって江戸時代米子城主中村伯耆守神馬、社領の寄附、家臣の競馬、流鏑馬等が村民の要望により伝統的神事として取り入れられ、永い世代に亘り徐々に現在の神幸祭として形づくられていった。
寛政元年より文政2年にかけて持物道具の大改廃があり、現在の姿として残っている。
 

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伝統芸能について

公演場所・時期

10月15日に近い土曜日曜日(H25/10/12)、13時集合し、13時30分頃より国信神社境内を出発、参道からまっすぐ本池に向かい、社務所前の池沿いを経て御旅所に向かう。
御旅所では祭典を30~40分行い、神社へと戻る(参列者は各々解散するため神輿のみが戻る)
公演時期: 10月

演目・時間

全体で約2時間、「御幸行列」片道40~50分、「御旅所での祭典」30~40分

演目詳細

13時頃、各公民館より道具持ち一団となり神社に向う。稚児は毎年10余名選出される。社務所前にて着装、装束を身にまとい幟等を立てる。御輿組は4人1組で、3組次々にお祓いを受け御神体を移乗し終え、国信の自治会長を中心として、順序を読み上げ奴・笛・太鼓と列をなし、13時30分にお旅所に向けて神社を出発する。
【お旅所】池田家より殿様行列御幸許可状が保存されていて、神社より1キロ程南西の飛地境内に鳥居と御輿の御座所がある。行列がお旅所に到着、神幸の祭典と神職による舞い奉納(榊の舞、剣の舞などその年ごと担当する神職により舞いが異なる)を見、小学生は相撲場へ。他の道具持参加者は祭典終了前、祭典終了後は御輿の御神体が本の御座に還りまして神幸祭は終わり解散となる。
【行列進行順序と人数】(1)御先払い…国信2 (2)御鼻高…国信2 (3)御目付…国信2 (4)御長箱…国信2 (5)御挟箱…国信2 (6)御草履取…国信2 (7)御対鎗…国信2・末長2 (8)御押鎗…国信2・末吉2 (9)御唐頭…国信2 (10)御鳥毛…国信2 (11)御台笠…末吉1 (12)御竪笠…末吉1 (13)御花徒士…国信21位 (14)御弓…国信3・大山口2 (15)御鉄砲…国信5・大山口8 (16)御八人…国信43位 (17)御持筒…末吉2 (18)御駕…国信2 若殿…国信幼児1 (19)御近習…国信2 (20)御挟箱…国信ニ番組 小年2 (21)御草履取…国信 小年2 (22)御長刄…国信2・大山口4 (23)御獅子…国信家伝1 (24)御挟箱…国信三番組 小年2 (25)御草履取…国信三番組 小年2 (26)御鷹匠…国信15位 (27)御餌指…国信1 (28)御旗鉾…国信6 (29)御笛…国信15位 (30)御稚児…氏子内14位 (31)御靹打…国信1 (32)御靹負…国信2 (33)御銘旗…末吉・大山口各1 (34)御幟持…末吉・国信・大山口・末長 各2 (35)御供持…国信7・末吉4・末長2・大山口2 (36)御眞榊持…大山口2 (37)御輿一番武内大明神…末吉4 御輿二番八橋大神…国信4 御輿三番若宮八幡…末長4 (38)御五色幟持…国信5・末吉3・末長4  (39)行列責任者・役割委員…夫々の御輿には神職と総代地区代表がお伴する。
行列の総勢と形態・役付道具持人総員…280名、行列の長さ…150m、道具・持物の数…98個、御旅所迄の距離…1300m

演目の見所

小学生の奴が発する文言は国信神社の由来を話しており、また稚児のきらびやかな衣装や、籠に乗っている若殿(子供)の表情など、子供たちの担当する役目が見所である。

演者配置図

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ホームページ

芸能団体活動報告

お問合せ先

組織名:大山町観光課 文化財室
住所:〒689-3332 大山町末長500
TEL:0859-53-3136

参考資料

大山町誌(1980/10) 
鳥取県立博物館著:「鳥取県の祭り・行事調査報告書」(2006/3)


交通アクセス

地図

アクセス(交通手段)

JR山陰本線「大山口」駅より徒歩15分、日交バス下市線「国信」バス停下車徒歩2~3分。車の場合国道9号線(米子市方面)→県道22号線→県道29号線

駐車場

特にないが、神宮寺前の広場に駐車スペースあり(8台程度)



保存団体について

団体名

保存団体はない



保存伝承の取り組みについて

会員外へ向けての取り組み

学校指導等なし、新規募集もなし



外部公演について

外部公演の是非

参加・体験

人不足なので本番での参加も可。