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鳥取伝統芸能アーカイブス
運営主体/NPO法人プロデュース・ハレ
監修/鳥取県教育委員会
協力/鳥取県内各市町村教育委員会

芸能の地域:鳥取市
亀井踊
[ かめいおどり ]

歌と踊りで金剛城攻略  
茲矩公讃える優雅なはねそ

[ ジャンル:舞踊・盆踊り、太鼓 ]

芸能の由来・沿革

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亀井踊
その昔、天正8年頃、亀井茲矩(これのり)公が鹿野の城を守っていたとき、付近には敵対する毛利方に通じた兵主源久が守っていた金剛城(コンコの城)があった。茲矩公は、金剛城の兵主(ひょうす)源六を攻め滅ぼそうと一策を考え、盆のある日コンコの城のふもとで踊りを催すことになった。歌舞音曲が好きな兵主源六は、茲矩公の策略とは知らず、歌と踊りに誘われて城を出る。源六が留守になったことを知った茲矩公は、かねての計画どおり兵を送って、一挙に金剛城に火をつけて攻め落とした、と伝えられている。源六は城へは帰らず、いずことともなく落ちのび、これ以来、金剛城はおどり見の城と呼ばれるようになった。亀井踊はこのときの攻略を讃えて踊られるようになった。また、この合戦の様子を太鼓で表現したものが創作太鼓「鹿野亀井太鼓」となっている。亀井踊は因幡各地に残る最も古い優美な踊りである「はねそ踊り」の一つ。鹿野がはねそ踊りの発祥地であるともいわれる。昭和27年から黒紋付きの揃いの衣装を着るがもともとは盆踊りであるため、依然は衣装に決まりはなかった。また、盆踊りとして行われていた時代には「日置の盆踊り」のように臼を積み上げた上にあがり、破れ傘をさして歌ったといわれているが、現在は行っていない。
 

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伝統芸能について

文化財指定

鳥取県指定無形民俗文化財(亀井踊りのみ) 指定年:昭和47年10月18日

公演場所・時期

8月13日(近年定期公演はなかったが平成25年より盆踊りとして開始、来年度以降は都度日時確認)、18時30分から15~20分ほど亀井踊りの披露(参加型の盆踊りではない)。河内川河川敷にて。
公演時期: 8月

演目・時間

「出陣太鼓」4分、「亀井踊」7分、「合戦太鼓」4分の3部構成で計15分ほど

演目詳細

もとは盆踊りで、音頭3名(以前は唄の1~3番の歌詞をそれぞれ別の歌い手が歌っていた)。太鼓1名、傘振2名、踊り手6名で構成されていたが、現在は歌い手1名、囃子手1名、太鼓4名(亀井踊としては1名)、傘振1名、踊り手5~6名の構成。音頭取りを中心に輪踊りで踊られる点及び音頭の曲調は他のはねそ踊りと共通しているが、服装や踊りの振りなどが異なっている。なお、現在は輪踊りを行っていない。服装は亀井家定紋・四ツ目結の紋付黒装束、陣傘を被り、白足袋に草履を履き、腰に木刀を差して踊られる。また太鼓の服装は城山神社祭礼行事における「紺屋町の幟差し」の鎧を紺屋町から提供してもらい、着用している。亀井踊は全体を通して中腰のまま踊る。踊り手の踊りは手をかざしたり、額の前から手を降ろして手拍子を打つなどをしながら、その場を時計回りに回転するように踊る。傘振の踊り手は傘踊り。踊り手の上手に立ち、踊り手の方に向かって立つ。最初に斜め上に傘を突き上げたあとは基本的に傘を垂直に持ち、傘を回しながら左右に移動させ「決め」で回転を止める時に傘の鈴を鳴らす。歌の歌詞は亀井茲矩の金剛城攻略の物語となっており、太鼓の演目も、小さく細かいリズムが忍び足、大きく叩くところが戦いの様子を表すなど、その物語を表現している。また、太鼓の演目は踊りの前後で行われ4名で演奏されるが、亀井踊りの時は太鼓1つのみで拍子をとる。

演目の見所

鎧を着てどっしりとした雰囲気の亀井太鼓と控えめでゆったりとした亀井踊りとの対比。

演者配置図

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ホームページ

芸能団体活動報告

お問合せ先

組織名:鳥取市教育委員会 文化財課
住所:〒680-8571 鳥取市幸町71番地(5階)
TEL:0857-30-8421

参考資料

野津龍著:「鳥取県祭り歳時記」山陰放送 (1985/06) 鳥取県教育委員会DVD「鳥取県指定無形民俗文化財亀井踊」鹿野町誌(1995/5)


交通アクセス

地図

アクセス(交通手段)

JR鳥取駅から日ノ丸バス鹿野線、JR宝木駅から日ノ丸バス宝木→鹿野→河内線で「鹿野町総合支所前」バス停下車徒歩2分ほど。

駐車場

河内川河川敷に駐車スペース多数、鹿野町総合支所にも50台ほど駐車可



保存団体について

団体名

亀井踊保存会



保存伝承の取り組みについて

会員外へ向けての取り組み

現状、指導歴はないが、今年から児童への指導をやっていこうと考えている(すでにDVDは小中学校に配布済み)。新規募集については以前、鹿野町の剣道クラブなど、団体に対しての勧誘をしていたが、現在は知り合いなどに声をかける程度。



外部公演について

外部公演の是非