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鳥取伝統芸能アーカイブス
運営主体/NPO法人プロデュース・ハレ
監修/鳥取県教育委員会
協力/鳥取県内各市町村教育委員会

芸能の地域:湯梨浜町
東郷浪人踊り
[ とうごうろうにんおどり ]

南條花久留子(ハナクルス)の紋付黒装束で  
羽衣石落城の戦友偲ぶ供養踊り

[ ジャンル:舞踊・盆踊り ]

芸能の由来・沿革

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東郷浪人踊り
東郷町誌によると起源は天正~慶長年間羽衣石(うえし)城落城までさかのぼる。織田軍勢についた城主南條氏が毛利氏との激しい戦闘の末敗れた(「流血で東郷池が赤く染まった」との言い伝えが残っている)その当時の浪人たちがお盆の時期に当時の浪人姿で集まり、戦闘で命を落とした戦友の供養として踊ったのが始まりだとされている。
昭和27、8年のころ松崎の西村よめ・深田ふゆ・伊藤わさの三人の踊り方を基本に尾川かつの氏がお茶の水女子大学教授(当時)戸倉ハルの助言を得て現在の踊り方が決められた。
平成2年、三層の模擬天守閣が建立された。また、南條氏の子孫と町民の総意を結集した羽衣石南條顕彰碑が、平成11年5月に湯梨浜町羽衣石集落内に設立されている。
昭和48年11月2日、鳥取県教育委員会表彰、さらに平成2年11月1日文部大臣表彰(地域文化功労者表彰)を受賞している。
 

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伝統芸能について

文化財指定

鳥取県指定無形民俗文化財 指定年:昭和37年10月16日

公演場所・時期

7月20日に近い日曜日、東郷湖畔公園で開催される「水郷祭(夏祭り)」で毎年披露されている。祭りは17:30~21:00、踊りは19:00~。
また、毎年8月15日、19:30から松崎3区の盆踊り大会でも踊られている。
公演時期: 7月、8月

演目・時間

20分程度~(外部公演の場合は与えられた時間での対応が可能)。

演目詳細

始まりは太鼓と唄。その音を聞きつけた浪人たちが集ってくる様子を表現している。
踊り手は黒装束(浪人なので派手な色の着物は着ない、素材は綿、南條の家紋・花クルスの紋が入っている)
白足袋に草履を履き、頭につけている編み笠にも飾りはない。
印籠と短刀を身に着けることで「浪人」らしさを表現している。 
歌い手は手に扇子を持ち唄う。踊りは音を立てない合掌やすり足で「静」を表現し、手招きのような所作をするのは霊魂を招きよせ、また手を合わせる所作で供養の合掌をするなど、命を落とした戦友の魂を慰める様子を表現している。
歌は五・七・七調の念仏踊り形式で口説の哀調をおびた「源平合戦」「那須与一」が歌われる。

演目の見所

浪人(武士)らしく背筋をまっすぐに伸ばした姿勢での踊り、音を立てないすり足の運びに特色がある。表情も鎮魂の意味合いを込めているため笑顔はない。

演者配置図

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ホームページ

芸能団体活動報告

お問合せ先

組織名:湯梨浜町 教育委員会生涯学習・人権推進課
住所:〒682-0723 鳥取県東伯郡湯梨浜町大字久留19-1
TEL:0858-35-5367  

参考資料

「東郷町誌」(1987/12)
『浪人踊りの歩み』東郷町教育委員会(1993) 
野津龍著:「鳥取県祭り歳時記」山陰放送 (1985/06)
島根県教育委員会製作:「第53回中国四国ブロック民俗芸能大会記録集」
鳥取県教育委員会製作「鳥取県文化財調査報告書」第4・8集掲載 
鳥取県教育委員会DVD「鳥取県指定無形民俗文化財東郷浪人踊り」


交通アクセス

地図

アクセス(交通手段)

JR山陰本線「松崎」駅下車徒歩5分。バスの場合日本交通松崎・北方線「松崎駅前」バス停留所下車徒歩すぐ。車の場合、山陰道泊・東郷IC下車→県道22号線。

駐車場

祭り当日は臨時駐車場を設置



保存団体について

団体名

東郷浪人踊り保存会



保存伝承の取り組みについて

会員外へ向けての取り組み

湯梨浜町立東郷小学校5、6年生、東郷中学校全校生徒に向け、湯梨浜町水郷際で浪人踊りを披露するための指導(当日は揃いの衣装で踊る)。



外部公演について

外部公演の是非




備考

備考

[添付ファイル1](種別:docx)